巨大かぎ針編みについてJumbo crochet
学校で習う世界地図には載っていないアメリカテキサス州の小さな田舎町で、びっくりする大きさのこの編み棒に出会いましたが、手仕事のルーツは欧州北部のようです。
「布」を扱うけど裁縫(ソーイング)ではなく、「編み物」(ニッティング)だけど毛糸ではない、これまでの常套の関係をいっぺん分解して組み合わせを変えたところ、「コロンブスの卵」の発想よろしく、おもしろいおうちグッズに出会うことになりました。
その昔きっと、大きなシーツやスカートがほころんだりすれたりしても、おいそれとは処分できないほど貴重だった時代の綿布を、何とか形を変えても使いたいという想いの、自然な表れなのでしょう。
もの静かな編み物のイメージとちがって、ザクザクと工作する感覚でもって、お店で買うしかなかった、逆にお店に探しても見当たらないようなカッチリ、ふっくらした大きな日用品が短時間ででき上がるさまは、お料理や繕い物と同じ様に、家事の一端を担う実用的手仕事と折々実感します。
「布編み棒」と「巨大かぎ針」の関係は? 同じものを指します!
出会った1990年頃には、crocheting rag を「ぼろ布編み」とか「裂き布編み」と訳しておりました。
が、そのうち古した布や服地を1㎝巾くらい細く裂いて毛糸用かぎ針で小物を編むのを、国内にて裂き編みとか布編みとか呼ぶようになり現在に至っています。
また縦糸と横糸でもって生地を織る「裂き織り」という手仕事も有ったり、漁師さんちでは縄編みも有り、民芸わらじの布ぞうりも有り、、ついでに辞書編纂の意味の編むもあり、、、???
こんなの有ったらいいなと思うアイテムを、発祥の時にならって思いつくままに拵えてみました。
どれもこれも手当たり次第のつぎはぎだらけですが、お尻に敷く物・足で踏む物は糸・針使わずに拵えているので、丈夫この上無しで本人けっこう気に入ってます! 「使うために作る」おうちでの暮らしが愛しいです!
何やらゆかしい「道具」と「発想」で、素敵に我が家流の世界をくり広げて下さい。
「つぎはぎだらけ」がたたき台になれば、幸いでございます。
この手仕事に最も特徴的な「もの」そのもの=巨大かぎ針 を、呼称と致しました。